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日本酒 第一回 「田酒」

近年のワインブーム、焼酎ブームに押され気味とは言え、日本人の食生活とは切り離せない日本酒を取り上げます。好き嫌いがはっきり分かれ、賛否両論の多い対象ですが、例えば和食においての豆腐や、刺身・牡蠣・カニ等の海の幸、山菜などと一緒に飲む酒としては、他の追従を許さない存在でもあります。米と水が織りなす、微妙で奥深い世界を少しでも垣間見せることができたら、と思いつつ個別銘柄及び県別にまとめていきます。すべての銘柄を知っているわけでもなく、また網羅しようとも思っていませんが、良いと感じた酒とそれにまつわることをからめていこうと思います。

田酒


昨年の冬、久しぶりに東北出身の友人と飲む機会がありました。友人は東北弁を至上のものと考えているフシがあり、テロップにて補足が必要な部分もありますが、以下は居酒屋での「田酒」にまつわる会話。

「いやー、久しぶりだなー」
「んだなあ、げんぎだが?」
「うん、ボチボチだな。何飲む?」
「今日はビールより酒だべえ、東北の酒あっか(あるか)?」
「青森の田酒があるね。これでいいか?」
「お、田酒!それにすっぺ(しよう)。」
  スイマセーン、田酒を2つ。

「つまみは?」
「サスミ、食いでえ(刺身食べたい)。」
「よし、じゃヒラメだな、それと湯豆腐。」
  スイマセーン、ヒラメの刺身と湯豆腐ね。

「最近何か面白いことあった?」
「しょうべんはうあー、ひさすぶり(久しぶり)に読んだ。」
「ん、しょうべんはうあー?」
「んだ(そうだ)。」
「あの哲学の?」
「んだよ」
「それを言うならショーペンハウエルだろ?」
「いんや、オラの高校のセンセはしょうべんはうあーつったもの」
  ハイ、田酒お待たせしましたー。

「よす(よし)、カンパイ!」
「カンパイ!」
「んー、んめな(うまいね)。」
「うまい。」
「何つーが(何て言うか)、スキッとしてんだけど味があんな(あるな)。」
「うん、味に幅があるね。甘味と酸味がいいバランス。」
「ほいずを(それを)言うなら、対立物の止揚だべ。」
「お前、面白い事言うね。」
「オラ、青森さ行ったごどねえげんちょも(行ったことはないけど)、やっぱゆぎ(雪)の多いどご(ところ)では、んめ酒でぎんだべなー(出来るんだろうな)。」
  ハイ、ヒラメの刺身お待たせしましたー。

その後、我々は田酒を立て続けに3杯ずつ飲み干し、大いなる盛り上がりをみせました。
青森県の青森市で造られるこの「田酒(でんしゅ)」は、飲み飽きしないという美点を持っています。器に注がれてしばらく時間が経っても、味に崩れが見られないという点と、3杯立て続けに飲んだというこの2点はそれを裏付ける証左でもあるでしょう。
決して華やかではなく、いい意味頑固な東北人そのもののような酒です。

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