FC2ブログ
See more details
Title List

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スケッチ オブ バッハ「無伴奏チェロ組曲」 その3

MI0001111132.jpg
Rocco Filippini (´89)
 遊びが少なく、真摯に取り組んでいる。正確なテクニックと、楽曲にのめりこむのではなく、ほんの少し距離をおいたような客観性めいたものを感じる。エコーの少ない録音状態で楽器(ストラド)の音色の良さも堪能できる。内容も繰り返し聴くに足りる演奏だ。


RRC2001.jpg
Robert Cohen (´90)
 楽曲を自分の側に引き寄せて、それを個性(我流)と呼ばせるようなところから離れた地点にいる、と思わせる演奏。僅かな(それも正確な)「間」が、ある意味清涼感をもたらしている。SLOW BUT SURE。決して熱くならず、一歩一歩着実に歩く感覚。好感がもてる。


77.jpg
Anner Bylsma (´92)
 楽器をストラディヴァリウスにして、新たな展開をはかった2回目の録音。気持ち良さそうに弾く姿がイメージでき、目論見は概ね成功か。変わらない卓越したテクニックと表現力はさすがで、初回のものと甲乙つけがたい。しかし、僅差ながら「勢い」と「徹底」という部分で初回の方に軍配をあげたい。


51uUjeYoYzL.jpg
Mstislav Rostropovich (´92)
 楽章ごとに演奏を変えている。低音部では少々音程が低くなるきらいはあるが、速いパッセージの多い楽章では、ややバロック奏法を意識している。彼の本領はゆっくりとしたフレーズの多い楽章で発揮されている。楷書と行書が入り混じったようなイメージだが、緻密というよりはおおらかという印象を受ける。好き嫌いは別として非常に個性的。


76.jpg 
Csaba Onczay (´92)
 大きな高揚もなければ、地を這う低迷もない。フラットでオーソドックスだが、大きな流れと共に非常に安定感を感じる。和食で、塩をほんのひとつまみ振りかけた冷奴を思い出した。


MI0001016256.jpg
Ralph Kirshbaum (´93)
 のびのびしていて、起伏に富んだ演奏。比較的装飾音が多く、やや硬さが残る。全体的にビブラートが多いのが少し気になるが、いい意味で明るく、あっけらかんとして分かりやすい。


789368724321.jpg
Mario Brunello (´93)
 LIVEということと、その録音の良さも手伝って「気」が漲っていることを感じさせる演奏は非凡。美しい音と緩急ある内容で、まさに「聴かせる」に足りる。「神は細部に宿り給う」という言葉があるが、この人にとってはさにあらず、少々のミスもご愛嬌と許してしまえる何かがある。
スポンサーサイト

COMMENT

POST COMMENT

(設定しておくと後でPC版から編集できます)
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。