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素数

リーマン

 困った奴が、頭の中で増殖しはじめた。
最近、「素数と音楽」(マーカス・デュ・ソートイ著、新潮文庫)という本を読んでからだ。素数とは、それより小さな数の積では表わせない数の事で、因みに100までの素数は以下の25個である。
2、3、5、7、11、13、17、19、23、29、31、37、41、43、47、53、59、61、67、71、73、79、83、89、97

 紀元前350~300年頃に生きたギリシャ人数学者エウクレイデス(ユークリッド)はその著書「原論」の中で、すでに素数が無限にあることを証明している。だがその素数は、先程挙げた100までの間においても決まったパターンで表われない。不思議でやっかいな数である。それ故素数にまつわる問題で未解決なものに、有名な「リーマン予想」や、全ての2よりも大きな偶数は二つの素数の和として表わすことができる、という「ゴールドバッハ予想」などがある。しかし役に立たなそうなこの素数というもの、実は現在身近なところで大変役に立っている。RSAというインターネットの暗号システムがそれだ。素数の研究によって生み出されたのは1977年であった。どんな人間が作り出したのか? 機械のような冷徹な頭脳の持ち主なのだろうか? このシステム誕生の素になる仕事をしたスタンフォード大学教授で数学者の小話がある。

 「オリジナルな研究をやるということは、愚か者になることなのです。諦めずにやり続けるのは愚か者だけですからね。第一のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアはコケる。第二のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。99番目のアイディアが湧いて大喜びするが、そのアイディアもコケる。100番目のアイディアが湧いて大喜びするのは愚か者だけです。しかし、実りを得るためには、100のアイディアが必要かもしれないでしょう? コケてもコケても大喜びできるぐらいの馬鹿でなければ、動機だって持てやしないし、やり遂げるエネルギーも湧きません。神は愚か者に報いたまうのです。」

何と人間らしい話か。
愚かである事には少々自信はあったのだが、こんなところでひょんなお墨付きをもらい、これからますます愚か者に磨きがかかりそうだ。

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