See more details
Title List

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

「Scar」 Joe Henry

418S88XZTSL.jpg

 傷は治っても、傷跡は残る。
傷を傷とも思わない、一見たくましい人間もいるかも知れないが、しかしそれは対外的なことだろう。心はたぶんそういうふうにはできていない。

 本名Joseph Lee Henry。1960年アメリカ生まれのシンガーソングライター。1986年にデビューして、現在までに11枚のアルバムを出し、この作品は2001年に発表した8枚目。今までミニアルバムを含め、11枚のうち5枚しか聞いていないが、カントリーをはじめとする様々な音楽性をもった懐の深いミュージシャンであると言える。今回の作品の共演者は、フリージャズの大御所オーネット・コールマン、私の好きなセンス抜群の女性ベーシスト ミシェル・ンデゲオチェロ、ひねりのきいたギタリスト マーク・リーボウなど。ジャケット写真や内部のフォトもこの作品の内容をトレースしているかのようで地味ながらも秀逸。

 一口にJAZZと言ってかたづけられる内容ではなく、また気の抜けたノスタルジストの作る単なる懐古趣味でもない。美しさにもいろんなかたちがある。心のヒダの奥底にある傷跡(Scar)を突き放すのでもなく、舐めるのでもなく、それを直視しながらそれに伴う感情を音に託している。ビターであるが故に飽かずに鈍い光彩を放っている。
見事な音と声の配置。それぞれの音をたどることのできる数少ない作品の一つだろう。傑作。
スポンサーサイト

COMMENT

POST COMMENT

(設定しておくと後でPC版から編集できます)
非公開コメント

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。